あまりにも天気がいいので軽く井原山水無谷をぶらぶらしてきました。
井原山(いわらやま)は脊振山地第2峰で標高は982m、福岡市の西に隣接する糸島市の南側に鎮座しています。
山地の稜線からやや南側に奥まった位置となるため福岡県側から見ると西隣の雷山に比べ非常に目立たない地味な山に見えます。
しかし、山頂はササ原となっており360°見渡せて景色がいいことはもちろん、春はミツバツツジ(コバノミツバツツジ)で山頂付近はピンクに染まり、夏はオオキツネノカミソリの群落が谷沿いの斜面を一面オレンジにします。
他にも珍しい草花も多く最近のアウトドアブームもあいまって登山者が絶えない山となっています。
脊振山地は主に4種類の花崗岩から成り立っているのですが、井原山周辺は石灰岩質の層があり、小規模ながら鍾乳洞が形成されているほか沢や尾根沿いにも石灰岩の露出が見られます。
昔は石灰を採掘する場所もあったようです。
ケヤキの森へ
井原山も標高6~700m付近まではケヤキの大木がたくさんあります。
これも秋になってケヤキの葉っぱがたくさん落ちているのを見ると気付きます。
特にキツネノカミソリ群落地の少し上にはとても気持ちの良いケヤキの森があります。
新緑の季節も秋の落葉前も冬枯れの景色も美しい。
お気に入りの森です。
急登を登るとブナ林
最後の急登を登り切ると北斜面にはブナ林が現れます。
豪雪地帯のブナ林はブナのみの純林が多いようですが、脊振山地ではシデ、ミズナラ、時にはアカガシ等との混交林となっています。
今後、主に気候変動の影響で太平洋側、特に九州のブナ林はかなり「ヤバい」状況となる見込みですが、そのあたりのことはまた日を改めて…
本日は超晴天…
素晴らしい晴天で空気も澄んでいるようで雲仙はもちろん、阿蘇山、九重山塊、由布岳まで…西側は佐世保の隠居岳(かくいだけ)、有田の黒髪山、海の方は壱岐の島がはっきり見えます。
ここまで遠くまで見渡せるのは久しぶりのような気がします。(PM2.5やら黄砂やら…)
有明海もきらきらと光っていてきれいです。
この時期は紅葉も終わり、草花も咲いていないのでこんなに景色がいいと本当にうれしいです。
草花はかろうじてシマカンギクが咲いていましたが斜面がきつすぎてうまく写真が撮れませんでした。
乾いた尾根筋にはヤブツバキの森があります。
春には真っ赤な花が咲き誇るんですが…今日はただの暗い森
フユイチゴもおいしくいただけるのは11月まででしょうか?
山もあとは冬に向かうだけです。
皆さん雪山はお好きでしょうか?
私はあまり好きではありません。
1シーズンに1回は出かけますが、最大で3回も行くともう十分ということで…
まあ、アニマルトラックとか、バードウォッチングもやりやすくなりますが、寒いのと歩きにくいのがどうもいやで…
もうすでに春が待ち遠しい(苦笑)
ふくおか森林インストラクター会 | ふくおか森林インストラクター会は地域の人々に自然や森林の大切さを伝えています。 (forest-instructor-fukuoka.com)