以前からやりたかった宗像四塚縦走に出かけました。
宗像四塚とは福岡県宗像市と遠賀郡岡垣町の間に横たわる城山、金山、孔大寺山、湯川山の4座で標高は300~500m弱の低山です。
低山とはいえ縦走路途中に3つの峠があり登山口からの登りを含めると約350mの登りを3回120mほどの登りを1回なので実質全部で1000mを超える登りになります。
この縦走をした人はよく「縦走というより4つ山を登るだけ」と言いますね。
まあ、低山とはいえやはり結構ハードだということでしょう。
今回は体力づくりといつもの脊振山地では見られない海辺の照葉樹の森の風景を楽しみたいと思います。
1座目の城山は福岡県の絶滅危惧種でもあるハナカズラや珍しいキノコ・キヌガサダケでも有名です。(もちろん今は時季ではありませんが)
城山の急な登山道を登るほどシイやカシをはじめとした大きな照葉樹がたくさん見られます。
城山の山頂は広々として北と西に眺望が開けているので玄界灘の大島や遠く沖ノ島が見渡せます。
ここは古くからこの辺りを支配していた宗像氏の居城蔦ヶ岳城があった場所です。
城山山頂から縦走路を石峠方面へ向かいます。
ここからさらに大木と鬱蒼とした照葉樹林に入ります。
石峠から金山南岳・北岳を経て地蔵峠から標高で300mばかり登り返して孔大寺山もずっと森の中。
縦走路を歩いていて気づいたんですが、クスノキが思ったよりは少なくてスダジイの大木が多いように思います。
あと、落葉樹ですがイヌシデの巨木もみられます。(もしかしたらアカシデやイワシデも混じっていたかも)
道はとにかく照葉樹の森の中を稜線に沿ってきっちりアップダウンを繰り返します。
この縦走路のつらさのひとつはちょっとしたピークもトラバースすることなく急登もジグザグを切らず正直にまっすぐに稜線のアップダウンをトレースしていることかもしれません。(登りも下りも急)
ここまではシイ、カシ、シデ、ナラにツバキやヤブニッケイの森が続きます。
孔大寺山から境界標の石碑のある垂水峠に一旦下り、湯川山への急登を登って行くとマテバシイの林が現れます。
マテバシイはかなり大きな株でも株立ちの状態でかたまって生えており独特の風景を作っています。
垂水峠から最後の登りを登り切って電波塔を過ぎると最後のピーク湯川山の山頂です。
北側に開けていてやはり海の眺望がいい山頂です。
湯川山はこれまでと違ってピークを巻いたり急登をジグザグに登ったり少し楽に感じます。
それはともかく…今回とても天気が良くていいコンディションだったんですが、縦走路がほぼ全般照葉樹林の中でまったく日が当たらない上に北風がそこそこ吹いていたので寒くて寒くて…
低山の長距離縦走は夏より冬と思って決行しましたが、3月くらい?もう少し暖かいころがいいかもしれません。
冬の間はなかなか色がない写真が多いので少し色目を入れておきます。
やはり予想通りのハードな山歩きでしたが、いつもの脊振山地では見られない照葉樹の森は感動でした。
JR教育大前駅を8:30頃出発して湯川山麓の門前バス停に15:30到着。
休憩も含めちょうど7時間の山歩きでした。
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