さてさて、写真が多くなってしまったので前編後編に分けました。
この時季になると森の中は鳥の声が賑やかですね。
カッコウや仲間のツツドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、ウグイス、ソウシチョウ…
山の中で珍しくコジュケイの声が聞こえてきたので驚いているとなんだかコジュケイより甲高くて様子が違う。
どうやらキビタキのようです。
キビタキはよくコジュケイの鳴き真似をするようです。
あと、美しいさえずりの後の「ジ、ジッ」ってオオルリかな?
声は全く聞こえなかったのですが、下山中に沢から1羽の鳥が飛び立ってすぐ上の枝にとまりました。
じーっとこっちを警戒してます。
暗くてよく見えないのでとりあえず何枚か写真を撮って見たら…
トラツグミでした。
森の中でうまくカモフラージュされていますね。
このまましばらく固まっていましたが、写真撮って歩き出したらさーっと飛んでいきました。
この鳥は夜中にちょっと不気味な「ひぃーん、ひぃーん」という声で鳴いています。
夏に九重坊がツルでテント泊してるとよく声をききます。
声の不気味さから、昔は架空の動物である「鵺(ぬえ)」の声とされていたようです。
今でもこの鳥の別名としてヌエと呼ぶ人もいます。
でも、なかなか姿を見ることがなかったのでこれはうれしい出会いでした。
目、可愛いし…
次からは虫です。
まあ、カメムシなんですけどね。
背中のハート模様が可愛いでしょ?
カメムシですけどね。
これは、蛾の仲間です。
これも山の中でよく見かけます。
蝶と蛾の明確な生物学的区別は無いとも言われますが、このキンモンガなんかは、他に蝶の仲間とされるコミスジと比べても「蝶の仲間でよくね?」と思いますね。
稜線のツクバネウツギの花にはハナムグリが文字通り…
林道脇のハハコグサの花の上にトビイロカミキリのようです。
花粉を食べるハナカミキリの仲間でしょうね。
これは、沢沿いでアサヒナカワトンボ。
羽根が透明な個体と羽黒トンボのように黒い羽根のものもいるようですが、脊振では透明のものが多いように感じます。
次からはちょうちょ。
アオスジアゲハは警戒心が強くてすばしこいので撮影は難しいのですが、ウツギの花に夢中で、かなり近づいても逃げませんでした。
この蝶は意外に街中でも見かけます。
10年ほど前には東京の街中でも見かけたことがあります。
次は多分クロアゲハだと思うんですが、これも落ち着き無く飛び回るので…
さらにどこかでファイトしてきたらしく、後翅の一部が欠けてしまってます。
アゲハチョウの仲間って結構武闘派が多くて、昔、井原山頂でキアゲハが縄張りにはいってきたツバメにスクランブルかけてたのを見ました。(笑)
まあ、さすがのキアゲハもツバメには追いつきませんでしたけど…
でも、人間にも耳元に飛んできてバタバタと大きな羽音を立てて威嚇してくることはあります。
上の2枚の写真はテングチョウです。
その名のごとく鼻(頭)の先が天狗のように長く伸びてます。
面白い蝶です。
脊振ではちょくちょく見かけます。
下はスジグロシロチョウです。
モンシロチョウだと思っている方も多いかと思いますが、羽根のすじとか…微妙に違うんですね。
どちらも同じシロチョウの仲間なんですが。
そして最後の大トリは「女王」アサギマダラです。
ご存知の方も多いかと思いますが、長距離の「わたり」をする蝶として有名です。
数千キロは移動するようですね。
調査のために翅に文字を書き込まれた個体もいるそうですが、まだ出会ったことはありません。
それにしても、そんな長距離を飛べるのか?と思うほど優雅にひらひらと飛ぶ姿は本当に女王の風格です。(オスでも(笑))
春から夏にかけて、森ではたくさんの命を感じることができます。
一番楽しい季節。
みんなで山へ、森へ出かけましょう!
2022年5月28日山行