しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

早春の叶岳(かのうだけ)へ

叶岳山頂・叶嶽神社境内の大スダジイ

今日は寝坊してしまったので、脊振はあきらめて近場の叶岳、高地山へ出かけてきました。

 

叶ヶ岳は、山頂には本地仏勝軍地蔵が祭られている叶嶽神社があります。

登山口から神社の参道となっていて、たくさんの鳥居をくぐって登ります。

登山口(参道入口)の鳥居

叶岳の登山道には「名物道標」があります。

一部で話題の指導標

上の写真ですが…

わかりますか?

「山頂はこちら」の下の英語表記…「Click hear for the summit」

え?「山頂へ行くにはここをクリックしてください」

実はこれ、少し前に話題になっていたんですが、これを設置した方が「山頂はこちら」の英語翻訳をネットで検索したところ、この文章が出てきたので、そのまま道標に表示したそうです。

一応念のため矢印の先をクリックしてみましたが、山頂へは飛べませんでした。(笑)

 

信仰の山なので、途中に色々と信仰にまつわるものがあります。

不思議な岩
お地蔵様のような…?

アオモジの花が咲いていました。

アオモジ(クスノキ科)の花

アオモジは比較的西九州に多い木で、長崎県では「卒業花」とも呼ばれているそうです。卒業式のある3月に花を咲かせるからでしょう。

もうこんなに咲いているので、今年は少し花が早いようです。

 

これも早春の花

キブシ(キブシ科)の花

キブシも早春の林道沿いでよく見かけます。

 

クロキ(ハイノキ科)の花

クロキの花は、仲間のハイノキの花に似ています。

 

叶岳山頂から南へ高地山への縦走路を進みます。

叶ヶ嶽山頂付近から早良平野を望む

高地山への稜線は照葉樹の森の中

 

稜線沿いには、照葉樹林が広がっていますが、今はシキミの花が満開です。

シキミ(マツブサ科)は花盛り
ヤブツバキ(ツバキ科)の花

木へんに春のツバキ(ヤブツバキ)も花盛りです。

 

それから、見た目はとてもかわいらしい花なんですが…

ヒサカキ(サカキ科)の花

ヒサカキの花は、独特の香り…いや、においがします。

LPガスのような…はっきり言って「臭い」ですね。

隣の庭のヒサカキのにおいをガス漏れと勘違いして、消防に通報したという話もあるほどです。

こういう、臭いにおいの花は、花粉の媒介をハエ等の虫に頼っているものが多いですね。

 

高地山山頂

ソヨゴ(モチノキ科)

稜線では、ソヨゴの木もたくさん見られます。

一見、クロガネモチやネズミモチの木に見間違えることもありますが、この柄の長い赤い実がついていれば、ソヨゴに間違いありません。

 

高地山の北側には展望がよく、休憩にちょうどいい場所があります

高地山と叶岳の中間のヒノキ林の道を下ります。

ヒノキ林の中には小さな沢が流れています。

左はイヌガシ(クスノキ科)、右はイズセンリョウ(サクラソウ科)

少し暗い林の中には、タブやイヌガシ、アラカシ等の幼木がたくさん見られます。

サツマイナモリ(アカネ科)の花

沢沿いにはサツマイナモリのはながさいていました。

脊振あたりでもあまり珍しくないのですが、ここで見ると何となくうれしくなります。

 

イロハカエデ(ムクロジ科)の若葉

最後に今日であった小鳥ちゃんたちを…

ヤマガラ

ミヤマホオジロ

勝手な感覚ですが、ミヤマホオジロを見るとなぜか桂文珍師匠を思い出します。

なぜだろう?ヘアスタイルのせい?(笑)

今日は短い距離をのんびり散策…でした。

 

2023年3月12日山行

 

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