しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

春がそこまで… 井原山・水無谷

井原山山頂

新しい山の靴を買ったので、履き慣らしもかねて、早春の井原山に出かけました。

軽めに水無谷から山頂を目指します。

 

樹木は、まだ冬の様相にも見えますが、林床にはキツネノカミソリの葉が生い茂り、間違いなく春になりつつあります。

ケヤキの森

お気に入りの「ケヤキの森」も緑のじゅうたんです。

一面にオオキツネノカミソリ(ヒガンバナ科)の葉

キツネノカミソリの葉っぱがこれだけあるということは、夏にはこれだけ花が咲くということですね

楽しみだけど、最近特に人出がおおいので、時季にはなかなか足が向きません。

 

きれいなキノコを見つけました。

ヘルメットのようなキノコ

ちょっと調べてみたけど、名前がわかりません。

ヘルメットのような形ですね。

 

沢沿いで春らしい、せわしないさえずりが聞こえてきました。

ミソサザイ

留鳥のミソサザイです。

日本の野鳥の中では、最小種になるそうです。

沢沿いの崖のようなところに巣があるようですが、しばらく観察していると、巣穴に入って、別の場所から姿を現します。

ミソサザイの巣は出入り口をふたつ作って、巣が天敵に襲われたときは反対側の出口から避難するそうです。

 

まだ寒くて動きが鈍いけど、カナヘビもひなたぼっこに出てきました。

カナヘビ

ニホントカゲに比べて、地味ですが、恐竜のように見えるので、子供たちには人気だそうです。

もちろん、「ヘビ」ではなく、トカゲの仲間ですね。

 

アブラチャン(クスノキ科)の花

草花を探して、下ばかり見ていると、頭の上に黄色い花が咲いているのを見落としそうでした。

シロモジかと思いましたが、残っている葉っぱをみると、アブラチャンのようです。

アブラチャン、シロモジ、クロモジ、ダンコウバイなどは、同じクスノキ科で、花の時季は葉っぱも出ていないので、見分けがつきにくいですね。

アブラチャンの枝にスカシダワラがついていました。

アブラチャンの枝にスカシダワラ(透かし俵)

クスサンという、ヤママユガの仲間のガの繭です。

もう中身がないので、秋に羽化したんでしょう。

 

沢沿いにはたくさんの花が咲き始めています。

ユリワサビ(アブラナ科)

地味ですが…

ヤマアイ(トウダイグサ科)の花

ヤマアイは、中国からアイ(藍)が入ってくるまえから、ヤマアイが染物に使われていたそうです。

 

 

コガネネコノメソウ(ユキノシタ科)

ホソバナコバイモとユリワサビ、コガネネコノメソウの競演

フキ(キク科)

ヤマエンゴサク(ケシ科)

なんと、ヤマエンゴサクも、まだ二株だけですが、花をつけていました。

早いなあ…

 

キバナノアマナ(ユリ科)

キバナノアマナも、もうそろそろ見ごろの時季ですね。

 

シロバナネコノメソウ、イワボタンはまだつぼみ、トウゴクサバノオ、ヒトリシズカはまだ姿が見えませんでした。

スミレの仲間たちもまだまだ…

これからが楽しみですね。

 

2024年3月20日山行

 

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