しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

雪の脊振山地(車谷から椎原峠へ)

雪の椎原峠

当日の天気予報は、早朝の雨から、昼過ぎには晴れ。

回復傾向の山では、思わぬ美しい景色に出会うことがあります。

ということで、迷わず出発。

登山口に着く前には晴れ間も出てきて、なんかいい感じです。

 

が、予報に反して、歩き始めてすぐに雨。

そして、上の林道を過ぎるころには、雪になって止み間もなく、最後まで降り続いていました。

今回は、ひたすら雪景色をどうぞ。

 

ケヤキの森付近から雪、雪

上の林道では、まだ、みぞれ状で、枝の雨だれはコダマのようです。

車谷の沢

雪の中にオオキツネノカミソリ(ヒガンバナ科)の芽

昨年の大雨と台風で、壊滅的な被害を受けたキツネノカミソリの自生地も、早くも今年は復活してくれそうです。

 

沢の源流部で雪が降り続きます

カヤ(イチイ科)の葉っぱに雪

気象台道路

雪の縦走路

コバノミツバツツジの枝にも

どこもかしこも雪景色

この後、ちょっとした事故になってしまいました。

雪が全くやまないし、雪をよける場所もないので、急いで下山して、登山口の車の中で食事をしようと思い、下山を急いでいたら、メタセコイアの森の中の何でもない山道で、足を滑らせ、踏ん張ろうとした足に木の根が引っ掛かり、両足を抑えられた状態で、転倒してしまいました。

手をついたんですが、下り道で、目の前には小さなスギの切り株が迫ってきます。

目を閉じる前に顔から切り株にぶつかり、目と顔をケガ。

しばらく片目を開けられない状態で、顔からも出血で、失明も覚悟しました。

とりあえず、近くにあった雪を集めて顔を冷やし、目薬で左目を洗い流し、傷口付近をアルコールで消毒、出血が落ち着いてきたので、片目で慎重に下山、車にたどり着いて、さらに傷口をマキロンで洗い流し、傷あてパッドを貼って応急処置をしました。

その後、急患センターで処置をしてもらい、翌日眼科と形成外科へ。

顔(左目の下)は、かなり深い傷でしたが、はがれた皮膚が残っていたので、もとに戻せば何とかなりそうです。

目は、視力は大丈夫でしたが、眼球表面の結膜が破れているとのことで、縫合してもらいました。

直後には、失明を覚悟しましたが、運がよかったように思います。

今回の問題点は、それほど急ぐ必要もないのに、調子に乗って小走りに下山したことに尽きます。

つまり、慢心と油断ですね。

この日は、他に登山者もなく、低温下で、もし、足をケガして動けなかったり、頭を打って意識を失っていたら、間違いなく命にかかわっていたことかと思います。

まずは、運よく、命があって、目も見えることに感謝しつつ、他に方に迷惑をかけることもなかったことは、不幸中の幸いでした。

 

毎回、頭では理解しているのですが、命にかかわるような事故は、必ずしも危険な岩場や、山深い森の中だけではなく、何でもないハイキング道での、ちょっとした不注意や、不運でも起こるということを改めて思い知ることになりました。

 

もう25年近く、この脊振山地を歩きまわっていて、ヒヤッとすること、ちょっとしたケガもありましたが、今回はかなり深刻に感じました。

 

皆様も悪い例として、参考にしていただければと思います。

あと、ファーストエイドキット(救急箱)は必携です。

ちなみに、私の救急箱の中には、バンドエイドの各サイズ、大きめの傷保護パッド、テープ、マキロン、ポイズンリムーバー、ステロイド軟こう、正露丸、バファリン、テーピングテープ、ハサミなどが入っています。

それから、飲料はお茶などだけでなく、水も最低1本あると、傷の洗浄などに使えます。

ひたすら反省の山行でした。

 

2024年1月28日山行

 

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