九州北部も6月11日に梅雨入りしたということですが、今年は特に雨が少ないような気がしますね。
と言っているうちに記事を投稿するころには九州北部は梅雨明けしてしまいました。
福岡県東部の行橋市辺りでは既に水不足になっているようで…
先々週末も雨の予報でしたが思いの外天気もよくなり…当然、出かけます。
脊振山麓をうろうろしてきました。
脊振山地もぽつぽつと小さな湿地環境があるようですが、昔は山裾の田んぼにもたくさんの湿地環境に生きる生き物たちがいました。
近場の樫原湿原でよく見られるモウセンゴケやハッチョウトンボ、それからニホンイモリ、カスミサンショウウオ等の両生類も…
最近は湧水がある休耕田などに湿地環境ができることもあるようですが、湿地環境って結構もろくて、管理をしっかりしないとすぐに藪になってしまうようです。
ちょっとおしゃれに撮ってみました。
前にも書きましたが、モウセンゴケは食虫植物。
にもかかわらず、虫たちに花粉を媒介させるとは…ムシのいい話です。(苦笑)
トンボも幼虫は水の中で生活するので水辺にたくさん集まります。
水辺にはたくさんのトンボたちが飛び交っています。
ハラビロトンボの雄は一見小さなシオカラトンボのように見えますが、胴(おなか)の部分がやや平べったくなっています。
ニホンイモリ、可愛いんですが…色がね、ちょっと(笑)
少し森に入ってみると一羽の鳥が近づいてきてしきりにさえずっていましたが、おそらく警戒していたようです。
はじめ、ウグイスかなと思ったんですがよく見てみるとキビタキの雌のようです。
かなり近づいてきて鳴いていたのでおそらく近くに巣があるのかも知れませんね。
森の陰の広場にはユキノシタの群落がありました。
ユキノシタは山里の民家の石垣などにたくさん生えているのを見かけますが、こんな山の中のちょっとした広場に群生しているのは初めて見ました。
森の木々にも花や実がたくさん…
ヤマボウシはミズキ科の樹木で、十字の白い花のように見えるところは萼片です。
やはりこれもムシたちを呼び寄せるための看板みたいなものなんでしょう。
最近街路樹にもよく植えられているハナミズキは別名アメリカヤマボウシといって、この木の仲間ですね。
アワブキは枝を火にくべると切り口から泡を吹くそうで、この名前がついたとも言われています。
映像でしか見たことありませんが。
他に、この花の様子が泡を吹いているように見えるからという説もあります。
シデの木の仲間たちは果穂を付けています。
この中に種子が入っているんですね。
クマシデはビールのホップのような感じです。
次はアカシデのようです。
イヌシデとアカシデの果穂はよく似ていますが、クマシデは随分様子が違いますね。
脊振では山麓から稜線までイヌシデ、クマシデ、アカシデというシデの仲間が見られますが樹皮や果穂の様子と葉の形などから判別します。(多分合っていると思います)
樹皮の場合、イヌシデは樹皮が独特の縦じま模様ですぐにわかりますが、アカシデがなかなかわかりづらいです。
イワガラミはつる性のアジサイの仲間で花の周辺につく装飾花がうちわのような形で1枚ずつ付いています。
よく似たものにツルアジサイがありますが、この装飾花で区別が付きます。
ヤブムラサキも花をつけています。
秋には美しい紫色の実をつけるムラサキシキブの仲間で、葉の形や実の付き方などで区別できますが、ヤブムラサキの葉には裏も表も細かい毛が生えていて触るとフカフカで気持ちのいい手触りです。
それに比べ、ムラサキシキブは毛が少なくざらついた感じなのでさわるとわかりやすいですね。
ただ、葉が対生で少し似た感じのコバノガマズミの葉っぱもフカフカなのでこれは勘違いしやすいです。
葉の形が違うんですけどね。
今回はどこの山というわけでもなく、山麓をぶらぶらしてみました。
林道わきなんかにも面白い花や虫、鳥たちに出会えますね。