しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

残暑の中の井原山

井原山山頂

気になる花もあったので、井原山へ出かけました。

だらだら登りが好きではないので、普段登らないんですが、久しぶりにダルメキ谷のコースを登ってみました。(とはいえ、途中瑞梅寺川源流経由ですが)

 

アンノ滝

石灰岩の急登

このコースは急登と微妙な登りを繰り返すので、どうも苦手です。

途中、潔くグーっと高度が上がる瑞梅寺川源流を経由しました。

 

雲は出ていたものの、好天で山頂からは佐賀平野、有明海の向こうに雲仙普賢岳がくっきり見えています。

山頂から有明海の向こうに雲仙普賢岳

山頂付近から金山、脊振山を望む

ビロードクリイロイグチ

尾根筋にはこのキノコがたくさん出ていました。

調べたらクリイロイグチというキノコの仲間のようですが、カサの表面の感じからビロードクリイロイグチのような気がします。

カサ裏や柄を詳しく見ていないのでわかりませんが…(見ててもわからないかも)

 

花も色々見られます。

アケボノシュスラン(ラン科)のつぼみ

ヤブラン(キジカクシ科)

オミナエシ(オミナエシ科)

サイヨウシャジン(キキョウ科)

ヤマホトトギス(ユリ科)

ヤマホトトギスとヤマジノホトトギスの違いは、一般的に花弁の開き方で見分けるといいますが、成長の段階でどちらも開き方が変わっていくので、なかなかむつかしいですね。

「ヤマ」は、花が茎のてっぺんのみに花が付きますが、「ヤマジ」は葉の脇からも花が出ますので、これで見分けた方がわかりやすいかもしれません。

とりあえず、この株は葉の脇の花やつぼみが全くなかったので、「ヤマ」かと思います。

 

ツルニンジン(キキョウ科)のつぼみ

スズムシバナ(ゴマノハグサ科)

スズムシバナは福岡県の2011年のレッドデータでは、絶滅危惧A-Ⅰとされています。

先日の豪雨の影響で、わずかな生育地も半分ほど流失していましたが、なんとか数株残って花を咲かせてくれていました。

 

シシウド(セリ科)

ハグロソウ(キツネノマゴ科)

 

虫たちも元気です。

ヒカゲチョウ

翅の模様が微妙ですが、クロヒカゲではなくヒカゲチョウだと思います。

 

キアゲハ

アゲハチョウに似ていますが、上翅の付け根の模様が違います。

他のチョウたちと縄張り争いを繰り返しています。

 

沢の石の上でたくさんのチョウが吸水に集まっています。

スジグロシロチョウ

モンシロチョウのようですが、同じシロチョウの仲間のスジグロシロチョウです。

なんかかわいいですね。

 

キマワリ

キマワリも脊振の稜線付近ではよく見かけます。

 

ダルメキ谷も水無谷も先日の豪雨の爪痕が残っています。

豪雨の爪痕

今のところ、登山道に通行困難な箇所はありませんが、以前の通り歩けない場所もあるので、注意が必要です。
あと、流木などで沢がせき止められた状態の場所もあるので、しばらくは雨の後は山に入らない方がいいかもしれません。

脊振山地全体として、山歩きにはしばらくは注意が必要ですね。

帰りの車の中から虹が見えました。

2023年8月27日山行

 

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