金山へ出かけようとしたのですが、予定の登山道が通行止めやらなにやらで、時間も遅くなってしまったので、予定変更して久しぶりに飯盛山から高地山を歩くことにしました。
脊振では見かけないママコナの花も気になります。
まずは、登山口になる飯盛神社へ参拝。
飯盛神社の御祭神はイザナミノ尊で、中宮には林業の神様五十猛(イタケル)の尊。
五十猛尊は、スサノオノ尊の子とされていて、紀伊の国の神様とも。
紀伊は林業の国ですからね。
飯盛神社は結びの神様ともいわれており、境内にはナギの木が植えられています。
ナギの木の葉っぱは一見広葉樹のようですが、分類上は針葉樹になります。
上の写真でも少し見えますが、葉脈が平行脈になっています。
駐車場の端に桜の花が咲いていました。
「秋さくら(春分、彼岸二度咲き桜)」の看板が立てられています。
コヒガンザクラの栽培品種ジュウガツザクラかと思います。
きれいに咲いていますね。
林道を上がって、登山道入口からヒノキ林の登山道に入ります。
しばらくは、ヒノキの林が続きますが、山頂が近くなって、斜面がきつくなってくると、照葉樹林が広がります。
その照葉樹林の中で、面白いものを見つけました。
株立ちのスダジイの中にクスノキが、まるで兄弟のように一緒に生えています。
クスノキは、まわりのスダジイに完全に囲まれています。
どちらも結構な樹齢かと思いますが、偶然スダジイの中で芽吹いてしまったんでしょうね。
山頂には飯盛神社上宮の跡となっていて、静かな森の中です。
ブドウのような実は、キブシの実のようです。
山頂を越えて、高地山、高祖山方面の縦走路に入ると、しばらくヒノキ林が続きます。
ニホントカゲが飛び出してきました。
尻尾はきれいな色ですね。
子供たちは、ニホントカゲより、色が地味で恐竜みたいなカナヘビの方が人気だそうですが…
樹走路の途中から飯盛山の後ろ姿が見られます。
脊振山、金山、九千部山(アンテナだけ)が見えます。
高地山に近づくと、ナラ、ヤブツバキ、ソヨゴ、サカキ、ヒサカキ等の明るい森の道になります。
やっぱり…
高地山山頂付近に咲いていました。
ママコナは、この時季九重や祖母でよく見かけますが、脊振では全然見ません。
ところが、高地山周辺では毎年咲いています。
帰りは、飯盛山方面に戻って、途中の分岐から日向道、アジサイの路を経由して下山します。
日向道は、初めて歩きましたが、普通の林道でした。
林道沿いでは、花や小鳥に出会いました。
この花は、初めて見ました。
調べると、カラスノゴマのようです。
葉っぱからシソ科かと思いましたが、アオイ科だそうです。
赤とんぼの季節ですね。
赤とんぼも、ナツアカネ、アキアカネ、ショウジョウトンボ、マユタテアカネ、ヒメアカネ…たくさんの種類があって、細かく見ないとわからないですね。
サンショウかと思ったら、イヌザンショウでした。
葉っぱをちぎって、においをかいでみるとミカンのような柑橘の香りがします。
樹皮の模様が魚の「ゴンズイ」に似ているで有名なゴンズイの実です。
これは、オミナエシの仲間のオトコエシです。
中間の「オトコオミナエシ」というのもいるそうです。
時代…は関係ないか…
最後に少しおふざけを
いやあ、間違いなく狛犬を狙ってますね。(笑)
飯盛山は、今年の1月に朝日カルチャーセンターの講座で、中宮付近までを案内しましたが、山頂はもう20年ぶりほどになります。
久しぶりでしたが、飯盛山から裏手の叶岳、高地山、高祖山は、標高400m前後の山々で、よく整備されていて公共交通機関のアクセスもまあまあなので、手軽に歩ける、なかなかいい山域です。
2023年10月6日山行