しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

金山 滝川谷

前日の土曜日の方が天候はよかったんですが、なにか疲れ果てていて…

日曜日、予報はいまいちでしたが、雨の予報ではなかったので、金山へ滝川谷のルート(花乱の滝コース)で登ってきました。

 

スギ林を抜け、沢にかかった橋を渡ると、このルートの護神のような大杉が見下ろしています。

滝川谷の入口に仁王像のような大杉

 

ユキノシタ(ユキノシタ科)

登山口の駐車場にユキノシタがたくさん咲いていました。

 

ヤマアジサイも花盛り

ヤマアジサイ(アジサイ科)

滝川谷はその名の通り、たくさんの滝があります。

大きな滝がお出迎え

小滝も続きます

 

2種類のカワトンボがいました。

ミヤマカワトンボ(右♀ 左♂)…画像をクリックで大きい画像になります

ニホンカワトンボ

この時季の花は、地味なものが多いですね

ツルアジサイ(アジサイ科)

モミジカラスウリ(ウリ科)

カラスウリの花は夜に咲いて昼間は閉じるといわれていますが、モミジカラスウリは昼間も開いています。

 

 

トチバニンジン(ウコギ科)

トチバニンジンは、花が終わって実が付き始めています。

もうしばらくすると、実が赤くなって目立ちます。

 

 

今年も元気そうです。

ツチアケビ(ラン科)

ツチアケビはランの仲間ですが、葉緑素のない腐生植物。

樹木の根と菌根菌と呼ばれる菌(キノコの仲間)たちとの間で栄養をやり取りしながら生きてます。

面白いですね。

まだ花はつぼみの状態です。

 

山頂に近づくと、急斜面にニシノヤマタイミンガサが群生して、独特の風景になっています。

ニシノヤマタイミンガサ(キク科)

ヤブレガサによく似ていますが、ヤブレガサは九州に自生のものはないようです。

 

山頂下にはそろそろヤマシグレも花をつけはじめています。

ヤマシグレ(レンプクソウ科)

麦のホップのような果苞をつけたイヌシデ

イヌシデ(カバノキ科)

 

クマノミズキの花が咲き誇っています。

クマノミズキ(ミズキ科)

 

今年もよく見かけます。

ニワハンミョウ

肉食です。

ニワハンミョウ

 

見た目が面白い。

顔のような模様のカメムシです。

ヒメホシカメムシ

エダシャクガと呼ばれるガの幼虫です。

エダシャクガの幼虫

いわゆる「尺取り虫」です。

エダシャクガも沢山の種類がいます。

調べましたが、どのエダシャクなのか…

ちょっとわかりませんでした。

 

登山道の真ん中でぶらぶらと…

ミノガの幼虫

ミノムシですね。

ミノガというガの幼虫です。

昔は街中でもたくさん見かけましたが、今はすっかり見かけなくなりましたね。

街路樹の消毒などの影響でしょうか。

 

ハナイカダの葉っぱには実がついています。

ハナイカダ(ハナイカダ科)の実

 

この20年以上のあいだ、全く気が付かなかったんですが、なんと登山口付近のスギ林の中に立派なカツラの大木が…

カツラ(カツラ科)

九州には自生がないとの話もありますが、九州でも冷温帯には自生のものがあるようです。(そういえば、三瀬(佐賀県)には天然記念物「下合瀬の大カツラ」があります)

脊振には植樹されたカツラもありますが、この木は樹齢もそれなりにありそうです。

多分、自生でしょう。

それにしても、今まで秋に何度も歩いているんですが、あの甘い香りに一度も気付きませんでした。

今年の秋が楽しみです。

 

天候はいまいちでしたが、発見もあり、お久しぶりの子もいて、楽しい山歩きでした。

 

2023年6月18日山行

 

ふくおか森林インストラクター会 | ふくおか森林インストラクター会は地域の人々に自然や森林の大切さを伝えています。