しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

初秋の井原山へ

前回の更新から1ヶ月が過ぎてしまいました。

毎度の言い訳になりますが、今回は福岡市内の某小学校の森林環境教育のとりまとめ役を仰せつかっていたり、まあ、シーズンですので色々と行事が多くて・・・

 

で、やっと初秋の雰囲気がただよい始めた井原山・水無谷に出かけてみました。

水無谷のケヤキの森

水無鍾乳洞の駐車場に植えられたキンモクセイがいい香り(芳香剤のような-笑)を振りまいています。

キンモクセイ(モクセイ科)

 

沢沿いには秋の花々が咲き始めています。

ヒカゲミツバ(セリ科)

ツリフネソウ(ツリフネソウ科)

ツリフネソウの距

ツリフネソウは、不思議な形の花ですが、よく見ると「距」の部分がくるくると渦巻いています。

「距」というのは、花の後ろの部分ですが、スミレなんかは、この部分が大工道具の墨入れ=墨壺(水糸に墨をつける壺)に形が似ているから・・・という説明で「距」という言葉が出てきます。

ほんと、変な花・・・(笑)

 

これに比べると、仲間のキスミレは、色といい形といい上品です。

キツリフネ(ツリフネソウ科)

 

秋になると、毎年マクロレンズで接写してしまいます。

ミゾソバ(タデ科)

本当に普通にたくさん咲いている、珍しくもない花ですが、観察会でも虫眼鏡で見てもらうと、花のかわいさに参加者の方は、すごく喜んでくれます。

 

ミゾソバの花にスジグロシロチョウが来ていました。

スジグロシロチョウ

モンシロチョウに似ていますが、模様がちょっと違います。

 

こっちは稜線のササ藪で

クロヒカゲ

 

アキチョウジ(シソ科)の花には、クマバチが

クマバチ(キムネクマバチ)

クマバチは、ミツバチと同じく「ハナバチ」と呼ばれる仲間です。

肉食でもなく、集団で生活しないので、巣を守るために攻撃的になったりはあまりしないそうです。

どちらかというと、おとなしい蜂です。

黒くていかつい感じがしますけどね・・・

 

これはあってるかどうかわかりません。

本当にわかりにくくて

ヤマシロギク(キク科)

シラヤマギク(キク科)

ヤマシロギクとシラヤマギク・・・

どちらも比較的特徴的な株だと思います。

 

今年は、思いのほか大雨と台風の影響が大きかったですね。

相変わらず、大雨と台風の爪痕

 

スギの幹についたコケから、かわいらしいキノコが・・・

ヒメコガサ?

多分、ヒメコガサ・・なのか?・・・

 

山頂付近にも秋の花が

アキノキリンソウ(キク科)

ツルリンドウ(リンドウ科)

 

山頂の岩の上にカマキリが

尾根筋の森の中で

ヤマガラ

コゲラ

他にも、エナガの声もしていましたが、姿が見えないまま。

 

これは、ヤマアカガエルかな?

ヤマアカガエル

背中の線の曲がり方などから、多分ヤマアカガエルでしょう・・多分

 

近々、レイジンソウが見たいという方を案内する予定なので、下見もかねていました。

レイジンソウ(キンポウゲ科)

もう、場所によっては咲き始めています。

つぼみもたくさん。

 

あと、トリカブトは、もう少し

トリカブト(キンポウゲ科)のつぼみ

オオバショウマ(キンポウゲ科)

 

これも、毎回ついついカメラを向けてしまう大木たち

カヤ(イチイ科)の大木

鍾乳洞第2入口の分岐にあるカヤの木です。

イヌガヤ(イチイ科)の実

こっちは、イヌガヤ。

イヌガヤは、葉っぱの先っぽが柔らかくて痛くないけど、カヤはめちゃくちゃ痛い。

そうやって見分けます。

・・・というのは、観察会で参加者に痛い思いをしてもらういたずらで、実は葉の裏の気孔帯の様子をみればわかります。(もちろん、本当に痛いかそうでないかでもわかります)

 

ケヤキ(ニレ科)の大木

これは、水無渓谷から瑞梅寺川の水源への分岐のケヤキの大木です。

実物は、結構な迫力ですよ。

今年は暑さが長く続いたので、紅葉はどうでしょうね。

秋の山も楽しみがたくさんです。

 

2023年10月1日山行

 

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