しろ鹿 脊振の山散歩

かけだし森林インストラクターのぶらぶら山散歩

滝川谷から金山へ

大雨・台風のあと、林道が通行止めになっていたので遠慮していた、滝川谷に出かけてみました。

今回は、車で花乱の滝からせまーい林道を抜けて、登山口に向かいます。

登山口に近づくと、林道はやや荒れて、両側から伸びてきているハギ等の枝がギイギイと車体をこすります。

金山山頂

春に見つけて気になっていたカツラの木、もうすっかり葉が落ちて、自慢の甘い香りもほとんど感じません。

カツラ(カツラ科)の木

それでも、落ち葉を見つけて香りをかぐと、かすかに甘い香りがします。

来年は、もう少し早い時期にきて、しっかり香りをかぎたいですね。

 

滝川谷入口の大滝

大杉

スギ林を抜けて、沢の橋を渡るとすぐに大きなスギの木が鎮座しています。

滝川谷の門番、勝手に「仁王杉」と名付けました。

 

標高の低いところでは、イロハカエデがたくさんあります。

コケにイロハモミジの落ち葉

この辺りは、もう紅葉も終わって、落ち葉だらけになっています。

 

ヤマハッカ(シソ科)

今日は、あまり花が期待できませんが、かろうじてヤマハッカの花が残っていました。

 

 

沢沿いでは、まだ起きてるカエルが・・・

タゴガエル・・かな?

タゴガエルでしょうか?

もう寒くなってるので、早く寝なさい!

 

今日も滝川谷の沢には豊富な水が流れています。

滝川谷の沢は今日も豊富な水量

 

サネカズラ(マツブサ科)の実

 

何年ぶりでしょう?

20年近く出会っていなかった…

下の画像の中に、生き物がいます。

わかりますか?

ここに生き物がいます・・

 

正解は・・・

ナナフシ

ナナフシです。

本当に久しぶり。

絶滅していなかった。

良かった!

それにしても、立派な擬態です。

 

珍しいバッタが…

と思ったら

フキバッタ

上の画像はどちらもフキバッタのようですが、左側はすでに息絶えていて、体にカビが生えてきています。

右側は、まだ生きていますが、触れてもほとんど動かず、左みたいになるのも時間の問題かも。

こうやって分解されて、また、植物の栄養になるんですね。

 

ところで、フキバッタの顔をまじまじと見てみると、やっぱり仮面ライダーに似ていますね。

仮面ライダー?

山頂付近は、冷たい風が吹いていました。

山頂付近のブナ林

ブナ林もすっかり冬景色です。

 

ふいに、短い口笛のような鳴き声が聞こえてきて

ウソ

カメラを向けるとすぐに逃げて行ってしまいましたが、久しぶりにウソに会えました。

のどの茜色が美しい。

「ひゅっ、ひゅっ」と人が吹いている口笛のような声で、つがいで飛んできました。

 

 

フユイチゴ(バラ科)

フユイチゴも、そろそろ時季ですが、食べてみたらまだ酸っぱい!

 

赤い実がたくさん見られます。

ヤブコウジ(サクラソウ科)

ヤブコウジは、別名「十両」

千両、万両から来た呼び名ですね。

 

アリドオシ(アカネ科)の実

これは、「一両」

アリドオシの実です。

 

シロダモも、今花と実の時季です。

シロダモ(クスノキ科)の実

実の感じもクスノキ科らしいですね。

 

森の中で、枯れた木の幹にきれいな丸い穴

誰の家?

誰かの家かもしれませんね。鳥?ムササビ?

 

 

クリタケ?かなぁ

キノコも沢山見られますが、やっぱり難しい。

 

シジュウカラとヤマガラの声が聞こえると思って、見上げて姿を探していると、すぐにエナガの群れがやってきました。

エナガ

はやりのシマエナガほどではありませんが、かわいい!

ちなみに、シマエナガは北海道に生息していますが、九州にはいません。

エナガをかわいがりましょう。

 

縦走路の落葉樹林から金山の稜線

 

ウリハダカエデ(ムクロジ科)の紅葉

今日は、時々晴れはしましたが、どんよりした曇の時間が多くて、もうすっかり冬の雰囲気でした。

ちなみに、滝川谷の登山道は車谷や井原山方面よりも台風の影響は少なく、ほとんど影響はわからないくらいです。

 

紅葉が終わってしまうと、山も寂しくなりますね。

もうすでに、春が待ち遠しい…

 

2023年11月11日山行

 

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